「なんで、うちの子は……」
今子育てに悩まれている方は、この言葉を口にしたことは多々あると思います。
学校の成績が思うように伸びなかったり、勉強しなかったりと……。
親の勉強への悩みは尽きませんよね。
ですが、あなたはお子さんの特徴、学習のタイプをご存知ですか?
もしかしたら今行っている勉強方法が、お子さんに合っていない可能性もあります。
今回は、そんな勉強に悩みを持たれている方に向けたお話しになります。
「良いところ」に気づいてますか?
まず、前提として理解してほしいことがあります。
それは、親が「こどものできないところに目を向けがち」ということです。
これは改善点を見つけるのが上手な日本人特有な視点ゆえのものかもしてません。
どうしても、悪いところを見つけてしまうのです。
言い換えれば、改善点を見つけて対処することが上手いとも考えられます。
では逆に、こどもの「良いところ」に気がついていますか?
本当はここが大切です。
悪いところを見つけても問題ないのですが、良いところも見つけてあげないと子育ては上手くいきません。
でも、どうやって「良いところ」を見つければよいのか……。
知能については「IQ(知能指数)」を思い浮かべるかもしれません。
ですが、今回は違った角度から「良いところ」を見つける方法になります。
それが、「多重知能理論」です!
今回は「多重知能理論」を使って、こどもの「良いところ」を見つけていこうと思います。
多重知能理論
1983年にハーバード大学の心理学者ハワード・ガードナー教授が提唱した理論
- 「知能は単一ではなく、複数ある」
- 「人間は誰しも複数の知能を持っている」
- 「長所やプロフィールが個人によって違うように、人によってある知識が強かったり、ある知識が弱かったりする」
という考え方のもとに、8つの知識に分類されています。
この8つの分類を見ていくと、学校の「お勉強」に当てはまる項目は実際は2つしかありません。
そのため、この「お勉強」に当てはまる知能が弱いと、伸び悩むことがあるかもしれません。
でも、諦めないで!!
その知能に合わせた学習方法を考えることで、少しでも学習効果を高めることができるかもしれないのです。
なので、まずは自分のお子さんがどの知能のタイプか見ていきましょう。
8つの知能を知ろう
8つの知能は以下のように分かれています。
あなたのお子さんはどれに当てはまりますか?
①言語的知能
話し言葉と書き言葉への感受性、言語を学ぶ能力、目標を成就させるため文章を言語を用いる能力
特徴
- 文章を書くことが得意
- 言葉に興味がある
- 読書が好き
- 算数や理科より国語や社会が得意
②論理数学的知能
問題を論理的に分析したり、数学的な捜査を実行したり、問題を科学的に究明する能力
特徴
- 科学的なことに対する理解が早い
- 数量に興味があり、分析するのが得意
- 国語や社会より算数や理科の方が得意
③空間的知能
広い空間を認識して操作する能力(例:パイロットや航海士)や限定された範囲について想像する能力(例:建築家や彫刻家、外科医)
特徴
- パズルや図形問題が得意
- 言葉で説明されるより、絵や図で説明される方が理解しやすい
④音楽的知能
音楽の演奏や作曲、鑑賞の能力(言語的知能とかなり近い知能)
特徴
- 歌や楽器演奏が得意
- 音を聞き分けられる
- メロディーをすぐ覚えられる
⑤身体運動的知能
問題を解決したり、何かを作り出すために、からだ全体や身体部位を使う能力
特徴
- スポーツが得意
- 実際に体を動かしたほうが理解しやすく、うまくできる
⑥対人的知能
他人の意図や動機付け、欲求を理解して、他人とうまく付きあえる能力
特徴
- 1人より他の人と一緒にやる方が作業がはかどる
- 人に頼ったり、頼られたりすることが多い
⑦内省的知能
自分自身を理解する能力。自分自身の欲望や恐怖、能力などを含めた情報を、自分に効果的に用いる能力
特徴
- 1人でじっくり考えて作業する方がはかどる
- 困ったときも自分だけで解決できる
- 介入があるとリズムを崩す
⑧博物的知能
種類や分類などを区別したり、近接する種類の存在を認識する能力。正式、非正式にいくつかの種間の関係を図示する能力
特徴
- 特定の物事に詳しい
- 図鑑に夢中になる
- 同じように見えても違うものなど、細かい違いによく気づく
知能に合わせた学習方法
いかがでしたか?
①と②はいわゆる「お勉強」の知能になります。
このタイプに当てはまる子は、勉強が得意な子が多いですね。
その他③~⑧に当てはまる子は、タイプに合わせた学習方法を取り入れることをオススメします。
良かったら参考にしてください。
- 図や写真が多い本を選ぶ
- 映像などを用いる
イメージしやすくいと、学習しやすくなります。
- 本や教材を音読する
- 歌にするなど声に出す
- 実験をしたり、道具を使う
- 体を動かしながら学習する
- 家族や友達と一緒に勉強する
- 一人になれる場所を確保する
- 途中で邪魔をしない
- 図鑑を揃える
- 虫取りなど実物に触れる機会を増やす

「お勉強」が全てではない
いかがでしたでしょうか。
学校の成績を気にするのは、親として当たり前だと思います。
それが「こどものため」ですから。
ですが、様々な職業がある現代では、「お勉強」だけが全てではないことも事実です。
勉強をさせようとするのではなく、こどもの特徴に合わせた促し方をすることで、少しでも勉強に興味を持てるようにすることが大切です。
そのきっかけに、「多重知能理論」でこどものタイプを把握してみるのも良いかなと思いました。
参考になれば幸いです。