面倒見が良くて
頭が良くて
優しいお母さん
こんなすごいお母さんって時々いますよね。
『自分には無理だなぁ』
なんて思っていても、実は周りからはそんな目で見られていることも・・・。
ですが、そんな『できる』お母さんほどやってしまっている残念な行為をご存知ですか?
決して失敗や間違いではありませんので、注意してください!
そんな残念な行為ですが、意外と無意識にやってしまっている可能性があります。
それが、『先回り』です。
もしこの言葉を見て、少しでも心当たりがあるなら、ぜひこの先の記事を読んで参考にしていただけたらと思います。
何度も伝えますが、あなたが今までやってきた育児や子育てを否定するつもりはありません。
そして、それが間違っているとも言いません。
それだけ育児は大変なことだし、家庭の事情もあるからです。
ただ少し自身の育児を振り返る機会なればという気持ちと、少しでも参考になれば嬉しいなと思っています。
【結論】「先回り」はNG
実は、できるお母さんほど「無意識に先回り」している可能性があります。
「先回り」という言葉が難しいのであれば、「困難を取り除く」と言ってもよいかでしょう。
どうですか?
意外と無意識にやってしまっていませんか?
できるお母さんは、頭が良いだけではありません。
要領も良いので、無意識のうちのパパッと子どもの対応もできてしまいます。
このこと自体はとてもすごいことですし、私からしたら憧れの眼差しで見てしまします。
しかし、なぜ先回りしてしまうのでしょうか?
「可愛い我が子だから何でもしてあげたい!」
「生まれた時から見てるから何でもわかっちゃうに決まってるじゃない」
「危険なことは全て排除したい」
など様々だと思います。
気持ちはわかります。
とてもわかります。
ですが、子どもにはその時期に発達させるべき体や手足の機能があり、そこから成長する感覚や思考があります。
子どもの成長にとって、実際に体験する過程は避けては通れません。
もし、まだ到達できないことがわかっている問題であれば、手伝ってもあげてもいいでしょう。
ですが先回りはしてはいけません。
子ども自身ができることは、全て自分でするべきことです。
例えば日常生活の中で、高いものに手を伸ばしたり、重いものを押したり・引っ張ったりする動作をなんとか自分でクリアする。
このような体験が経験となり、積み重なり、子どもは成長していきます。
親は子どものことが心配なので、どうしても取ってあげたり、代わりにやってあげたりしてしまいます。
それは結果的に「先回り」してリスクを取り除くことになります。
つまり、「先回り」すると子どもの成長に欠かせない「経験」を奪ってしまう可能性があるのです。
だからこそ、何かとやりすぎないようにしましょう。

できないことは「取り除く」のではなく、「一緒に乗り越える」ことが大切です。
先回りはせずに、あと少しを見極めて限界になったら手を出すことを心がけましょう。
先回りはNGです。
あえて察しの悪い親を演じる
ここまで先回りの問題点についてお話ししてきました。
では、具体的にはどうしたら良いのか?
それは、『意図的に察しの悪いお母さんを演じる』ことです。
「子どもがかわいそう」
「子どもに察しが悪いと思われるかもしれない」
いろんな想いはあると思いますが、正直幼児期の子どもは自分の世界に夢中なのでそこまで気にしていません。
むしろ、「手伝って欲しい」「察してほしい」のタイミングで、気がついてもらえない時の方がよっぽど傷付きます。
それに、先回りされて、体を動かす機会や刺激を受けるタイミングを逃してしまう方がよっぽどかわいそうです。
だからこそ、あえて察し悪くなってみるのもいいかと思います。
特に無意識にパパッとできてしまうほど、意図的に察しが悪くした方が良いです。
そして、察し悪く前もってリスクを取り除かないようにして、子どもの限界をこっそりと待つようにしましょう。
そのために必要なことが、「子どもをよく観察しておくこと」です。
具体的には、
- 子どもが何に興味を示しているのは把握しておく
- 子どもがぶつかっている困難が超えられそうか考える
- 「察してほしい」という表情をしているのなら、「手伝って欲しかったら言ってね」と声をかけておく。
- 子どもが「手伝って欲しい」と言ってくるまでは手を出さない
- 手伝うときは、「やってあげる」ではなく「一緒にやる」
子どもは一つのことができるようになると、自信を持って別のことにもチャレンジするようになります。
つまり、長い目で見れば「察しの悪い親」の方が、子どもは勝手に挑戦し、どんどんできることが増えていくのです。
子育てにおいて大切なことは、子どもが成長できる環境を作ったり、整えたりすることです。
そして、その環境の中に親の存在は含まれています。
なので、親は子どものヘルプに答えられるような環境として存在しているべきです。
親の行動一つで子どもの成長度合いは変わってきます。
だからこそ自分自身の関わりは子どもにとってどうなのかを定期的に振り返り、時に意図的に察しの悪い親を演じてみてください。
そして、子どものSOSを敏感にキャッチしてください。
お母さんが楽になる
実際のところ、お母さんがさっとやってしまった方が、楽だし短時間で済みます。
ですが、それではいつまで経っても子どもはできるようになりません。
子どもが自分のことをできるようになるメリットは、子ども自身が自立して自信をつけることだけではなく、もう一つの大きなメリットがあります。
それは、親が楽になることです。
いつも時間に追われ、イライラしてしまう自分が嫌だと思う人はたくさんいると思います。
ですが、その根底には子どもに時間を奪われていることがあります。
矛盾しているかもしれませんが現実です。
つまり、子どもの世話を焼く必要がなくなれば、親にも精神的な余裕が生まれます。
そして、親の気持ちがゆったりすれば、子どもの気持ちも落ち着きます。
毎日忙しく時間がないことは重々承知しています。
家事に育児に仕事に大変なのもよくわかっています。
ですが、その上でも幼児期教育こそ親の頑張り時と言わせてください。
子どもが一つのことをできるようになるまでには時間がかかります。
ですが、『子どもと自分の未来への投資』と思って、子どもと根気よく向き合って欲しいと思います。
その先に、必ず楽になるお母さんがいますから。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
実は「先回り」しないことは、子どもの成長発達だけでなく、お母さん自身にもメリットがあるのです。
「でも、それができたら苦労しないよ」
こんな風に多くの人は理想論と思われるかもしれません。
ですが、理想論と片付ける前にぜひ実践してみてください。
子どもができるようになるのを待つことは、非常に強い忍耐力が求められます。
親は子どもをただ育てれば良いという問題ではありません。
子どもの成長に責任を持つ必要があります。
だからこそ、親自身も勉強する必要がありますし、人間的に成長する必要もあります。
忍耐強く子どもの成長を見守ることは、将来的に子どものためにも、お母さん自身のためにもなるのです。
だからこそ、親は余裕を持って子どもと関わっていかなければならないですね。
子育ては、親自身も成長するタイミングです。
共に成長していけたら、こんなに素晴らしいことはありません。
子どもの成長を楽しめる親が増えていくことを願っています。